2020年12月、販売している珪藻土バスマットやコースターに法定基準値を超える石綿(アスベスト)が混入していた問題が発覚しました。国内家具大手のニトリ、そしてホームセンターでこちらも大手であるカインズの製品。いずれも中国で製造されたものです。
中国では石綿の使用が禁じられてないこともあり、普通に使用してしまった可能性が高いと思われます。上記の各社では対象商品の自主回収を実施していて、問合せ用窓口を設けて対応中です。
今回も前回同様、実際に私がニトリから問題の商品を購入した過去があることから、ニトリ社のことだけを執筆します。
以上からこのテーマは自分の問題でもあるので、決して面白半分であったり、ひやかしであったり、悪意を持って執筆しているわけではないことを、どうかご了承ください。
なお、前回記事はこちらです(過去の購入歴も掲載しています)。
2021年2月17日追記 下記のとおりこの記事の続報を作成しました。よろしければこちらもご覧ください。 [sitecard subtitle=続報記事 url=https://imasarakan.com/20210216/ targe[…]
おさらい
石綿(アスベスト)の危険性とは?
石綿は、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で「せきめん」「いしわた」と呼ばれています。以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、昭和50年にこの作業が原則禁止されました。
現在では、原則として製造自体が禁止されています。石綿は、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ることや吸い込むことが問題であり、様々な法律などで予防や飛散防止等が図られています(以上、日本国内の話です)。
石綿の繊維は、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られています(WHO報告) 職業上、アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者に起こると言われ、潜伏期間は概ね15~20年。吸入しなくなったあとでも進行することがあります。
悪性中皮腫とは、肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。若い時期にアスベストを吸い込んだ方の ほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20~50年。
なお、どの程度の石綿を吸い込んだら危険なのかは、今のところわかっていません。(以上、参考:厚生労働省HP)
今回の件に関する報道記事で同省では、製品が破損した状態以外でアスベストが飛散する可能性はないとして、あくまで法的基準値を超えた数値が検出されたことを問題視しているようです。
ニトリの対応は?
公式サイトによると、対象商品を二枚のビニール袋を使って二重入れにし、テープ等で封をして、近くのニトリ店舗まで持ち込めば、確認の上、交換(又は返金)をするとしている一方、
自宅等への回収を希望する場合は、対象商品を二枚のビニール袋を使って二重入れで保管し、1月中旬より回収方法を案内するので待つようにとの広報がありましたが、その後の発表はない状況です。
結局、自宅回収を希望する人への対応は?
ニトリの対応を少し詳しく見ていきましょう。
こちらは公式サイトの原文です。
「対象商品は一般ごみ等で廃棄せずに、ビニール袋に二重に入れ、テープ等で封をして保管いただきますようお願いいたします。回収方法およびその他ご不明な点等ございましたら、(中略)ご連絡ください。」
また、同サイトの広報用PDFファイルではさらに「回収方法については、1月中旬より順次ご案内をさせていただきます。」としていますが、続報がないままです。
参考URL https://www.nitori-net.jp/ec/characteristic/keisodorecallsite/
https://www.nitori-net.jp/ecstatic/image/pdf/nitori_inspection_20122515.pdf
しかし、1カ月後の2月中旬になっても続報がないので、ニトリに問い合わせたいところです。しかし、ニトリの電話は大変繋がりにくいです。
ただ、ニトリネットでは公式サイトでこの問題に関する専用お問い合わせ入力フォームを設けていて、そこから問い合わせをすることができます。
公式サイトには、回答に時間を頂いておりますと書いてますが、私の時(2021年2月)は問い合わせを送った次の日に回答を頂くことができました。
参考URL https://www.nitori-net.jp/ec/input-inquiry?keisodo=2
結論
その問い合わせフォームを使ってニトリに聞いてみたところ、後日返事があり、
・返金(現金)で対応する。
・この度の商品の対応につきまして、「珪藻土製品の自主回収に関するご案内ページ」に内容をならびに回収方法につきましてご案内申し上げております。今後に関しましても、「珪藻土製品の自主回収に関するご案内ページ」にてご案内申し上げる所存です。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
三番目の回答については原文で載せてみました。でも、内容は「?」で、その公式サイトを何度見ても「店舗に持ち込めなかったら大事にしまっとけ」としか読めない状態が続いています。
とにかく結論は次のとおりです
・店舗に持ち込めない人は、電話または問い合わせフォームで問い合わせてください。自宅回収の日時を調整しますから。
気になること
PC(パソコン)やスマホを扱えない、例えばご年配の方々が気がかりです。
報道発表しているとはいえ、普段ネットに触れていない方々には、自分が問題の商品を買ってしまっていたことは、まず伝わらないでしょう。
こういった方々が破損してしまった製品を空気を吸いながら直手で扱ってしまったり、使い古したからと何も知らずに他のごみと一緒にゴミステーションに捨ててしまったり、
また、ニトリ会員で過去に問題の商品を買った人には電子メールやSMS(auはCメール)で周知していますが、石綿(アスベスト)の危険性について詳しく周知しているのか疑問です。
以上書いたようなことが積み重なり、結局大半の商品が回収されずにゴミとして地元の清掃工場に流れ、現場で作業されている方々が石綿(アスベスト)を吸い込んでしまい将来何らかの病気になってしまったり、素人考えながら工場から排出される煙に混じっていても大丈夫なのかも心配ですよね。
こういった心配事が放置されている気がしますので、もし私の考えが正しければ、早急に改善されることを祈ってます。