2021年1月29日楽天モバイルプレスカンファレンス Rakuten UN-LIMIT VI 全貌!説明内容&質疑応答全記録

2021年1月29日のプレスカンファレンスにおいて、楽天モバイルは従来の「Rakuten UN-LIMIT V」のアップグレードという形で、同年4月1日からの新料金プランとなる「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表しました。事実上の他社を凌駕する圧倒的な携帯新料金プランとなります

まずは、その圧倒する内容をまとめ一覧表にしてみましたので、皆様が使っている携帯会社の格安料金プランと見比べて頂ければと思います。

 

 

新料金プラン 他社との比較表

他のMVNO(Mobile Virtual Network Operator、格安SIMを提供している事業者のこと。)の料金プランは省略しました。どうしても諦めきれない方は、自力で安い料金プランを探してみてください。

 

その他の発表内容

・手続においてはネットだけでなく、店頭手続きでも事務手数料なし
・今までのUN-LIMIT Vは、4月1日に自動アップグレード
無料期間は継続
・今まで300万人を対象に無料としてきたが、まだ残り80万人の枠がある
・現在の無線エリア基地局人口カバー率73.5%だが、2021年3月までに80%、同年夏には96%達成予定
・2023年には世界初の人工衛星から直接携帯に繋げるスペースモバイルを実現。守備的カバー率を100%達成できる。へき地でも繋げることができる(山等での遭難時でも繋がるように)。
メールアカウント発行サービスも2021年夏頃実施予定
引き続き楽天SPUの対象

 

質疑応答

 

応答者
楽天モバイル株式会社 代表取締役会長 兼 CEO 三木谷 浩史 氏
同代表取締役社長 山田 善久氏
同代表取締役副社長 兼 CTO タレック・アミン 氏(オンライン出席)
同常務執行役員 兼 CMO 河野 奈保氏

 

1. 損益分岐点の契約者数が変わって、より多くの契約者数を獲得しなければならないと思われるが如何か。(質問者:フリーランス)
1. 単価が下がることから、数で言えばお見込みのとおりであるものの、獲得に至るまでのコスト及び解約率のダウンを見込めるので、黒字化になるタイミングは変わらないと考えている。
2.パートナー回線であるauについて、au自体もかなりの値下げプランを提示してきたところ。その中で御社との契約時料金が依然高額なのではないかと思われるが、改定を申し入れていく予定はあるのか。(質問者:Q1と同じフリーランス)
2.回答を差し控えるが、2021年の夏には96%が自社回線になることを再度申し上げておく。
3-1.説明頂いた新料金プランは充分競争力のあるものと認識でき、ユーザーからしてみればあとは回線の繋がりやすさだと思うが、2021年夏までに96%を目指すということで、ユーザーの安心感を伝えるという意味でも、その後の御社のプランを伺いたい。(質問者:NHK、以下Q3-2も同じ。)
3-1.ホップ・ステップ・ジャンプという意味では、ホップは「96%」、ステップは「99%」、ジャンプは他社が真似できないと思われる「100%」。100%というのは人口カバー率と地理的カバー率という概念がある。例えば日本の場合は、誰も住んでいないような所に行くケースが結構あったり、GPS情報が使えないとか、遭難してしまう人とか、いろんなケースがあると思う。我々としては地理カバー率100%という世界で類を見ないカバー率、これを2023年に実現する。
3-2.ユーザーにとっての繋がりやすさも引き続き求めていくと解してよろしいか。
3-2.もちろん(強い口調で)。
4.新料金プランのうち1G未満0円について、御社における独占禁止法上の整理はどのようにされるのか。また、法的にクリアされたとしても、MVNO(Mobile Virtual Network Operator、格安SIMを提供している事業者のこと。)に回線を卸すことになる場合、平等性の観点から1G未満のプランに対して0円で卸さざるを得ないと考えるが、法的そしてビジネスの継続性面から御社がどのように整理をされているのか伺う。(産経新聞)
4.総務省にも情報提供等しているところであり法的に問題はないと考えており、継続性(を妨げるようなこと?)は全くなく、問題のないプランであると考えているところ。
5.(人工)衛星を使ったエリア化については、スマホへ電波が届かないというようなことも聞くし、技術的に難しいと感じざるを得なく、国際的なルール抵触に関することは具体的に何も決まっていないのではないという話も聞く。そのような中で2023年の実用化に向けてどう考えているのか。(フリーランス)
5.技術面については、これから本格的な実証実験を始める予定で、それを積み重ねて固めていく考え。たしかに質問者ご指摘のとおり、免許等クリアしなければならないハードルはあると認識しているが、総務省の中で本件に係るタスクグループがあり、その定期的な会合には我々や大手三社も入り、互いの電波干渉についても検証の対象としていることから、決して夢物語ではなく実務レベルで検証等を行っているところ。
6.先ほどの損益分岐点の話で、具体的に考える数値をお示し願いたい。RCP(Rakuten Communications Platform、楽天モバイルが開発を進める4G/5Gのモバイルネットワークを提供するためのコンテナプラットフォームのこと。)により採算ラインを下げることは可能なのか。
また、御社は総務省に対しプラチナバンド(大手三社だけに分配されている700M~900MHz帯の電波。)の再分配を求めているかと思う。2021年夏までに96%カバー率の実現の話があったが、実現にはプラチナパンドが必要であると考えているか伺う。(日経BP)

6.まず、プラチナパンドは必要であると考えている。今、東京都内であれば楽天モバイルはほぼ繋がる。それでも私(三木谷)自身、昨年繋がらないことが2回くらいあった。その場所はすごく路地裏というかかなり奥に行ったとき。新しい技術を導入し続け、そういったことが起こらないよう改善している。(プラチナパンドがあれば)そういった場面でも、99%~100%繋がると考えている。

一方、損益分岐点について、数に公表ついては申し上げることはできない。一つわかったことは、あえてプレゼンテーションには入れなかったが、楽天モバイル利用者の方は、他の楽天のサービスをよく使って頂いているということがよくわかった。その点など含めるか、どこまで計算していくことかなと考えている。

世界のモバイルの会社は、モバイルの土管だけでは儲からないということ。だから国内でも他社は周辺部門も行っている。逆に御社は周辺部門はほぼ完璧である中で今回の通信部門をスカって頂けると、より楽天のサービスを使って頂けるということになることが証明されてきたと感じている。そういう裏付けがあり今回のアグレッシブなプランが打ち出せるということであると考えている。RCPの販売に関して、コンテナベースのクラウドプラットフォームというのは、革命的である。我々は今までのハードウェアベースの携帯ネットワークと全く異なるものを作っている。競争が他の会社と御社では違うというわけである。日本での成功が世界を変えている。

今や世界を見ると、O-RAN(Open Radio Access Network、無線アクセスネットワークをオープン仕様に基づいて要素ごとに分離し、組み合わせて利用できるようにすること。)、v-RAN(楽天のネットワークのように、特にソフトウエアや仮想化技術を用いた無線アクセスネットワーク[基地局]の取り組みのこと。)だと言われているが、 全部「楽天モバイル」から始まっているものである。今、我々は世界のフロントランナーだ。しかし、これは単体事業ではなく三次元事業である。一つ目は楽天モバイル、二つ目は楽天エコシステム、RCPプラットフォームの世界進出という野望、この三つが成り立ってこのビジネスモデルは成り立っていると考えて頂きたい。

7.データ量をたくさん使ってもらうためにどう考えていらっしゃるのか。1G未満の方は0円プランが多いと収益性が上がらないので、できればたくさんデータを使ってもらう方が多くなってほしいと考えておられると想像しているが、それを実現させるために考えている方法はあるのか。(日刊工業新聞)
7.あまり使わない方は無料でいいのではないかという考え方がある。しかし、今、LINE、Viberなどあるが、今後ネットワークでコミュニケーションを取ろうという方が増えてくると思う。回線スピードが上がると、今までほとんど使わなかった方も1Gを超えてくる方もいると思う。使えば使うほどスマホは使い勝手が良くなってくると考える。そういった物には適切な値段でなければならないという当グループのフィロソフィ(哲学)があるので、トリックのような新たな試みを行うことは考えていない。
8.ユーザーの話を聞いていると、やはり技術的なことはよくわからないので、使い慣れている大手三社の方が安心ではないか、安かったり新しかったりすると肝心なときに繋がらないのでは?などの根拠のない不安を持っていると感じる。96%を5年前倒しという話を聞くと、急激すぎて信憑性さえ疑われるところ。そもそも何が原因で5年前倒しということになったのか伺いたい。(フリーランス)

8.おそらく他社が始めたときは、目視であのビルに建てようとかやってこられたと思う。しかし楽天の場合はデータがあり、この場所にはどのくらいの基地局が必要かピンポイントで把握できる。これがまず一つ目。

二つ目は、ネットワークをソフトウェアで作ったということは、圧倒的に機械の量が少なくて済むということ。電気自動車とガソリン車の比較でいうと、パーツが何分の一にもなる。それと同じようなことが我々のネットワークとほかとの違いである。どちらの方が良いというわけではないが、生産効率性の面では圧倒的にこちらの方が良いということ。

三つ目は、実際に一つ一つの基地局で様々な設定が必要である。ネットワークに繋げる一つ一つのハードウェアをファインチューニングしていかなければならないが、我々の場合はすべてオートメーション、AIソフトウェアで行っているということであり、人手がかからないので工事期間が短い。

四つ目を挙げるとすると楽天の社員をかなり動員して楽天市場で培ってきた営業力を駆使し、地主・ビルのオーナー様のところに足を運び話をさせて頂いた。他社の場合は、サブコン(下請)に任せているが、我々はほぼ自分たちで楽天市場の店舗を獲得していくかのようにやらせて頂いている。

9.サービスインの時に5年後と仰っていたのは、相当コンサバ(控えめ)にみていたということか、それとも予期しないことがあったのか伺いたい。(Q8と同じフリーランス)
9.既存の方法では2026年までかかるのであろうが、楽天にやり替えるとテクノロジーも含め凄いスピードで進められるので、前倒しでできることとなったもの。

参考)rakuten.co.jp (楽天プレスリリース)、下記動画(削除済みの場合はご容赦願います。なお、両者とも当方との利害関係は一切ございません。)

 

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