この記事では、私の宅建試験合格の経験に基づき、ぜひとも推奨したい勉強法をご紹介します。
・これから宅建を受けたい、宅建に興味がある(=宅建試験初心者向け)
・宅建試験の現状を知りたい
・何年経っても合格できない(一度、原点に戻るという意味で読んでほしいです)
向いてない人:何と言われようと宅建は暗記ONLY、ちょっと勉強すれば誰でも受かる資格www、宅建には興味ない
(ご参考)2022年度(令和4年度)宅地建物取引士試験スケジュール
試験公示:2022年6月3日(予定) 官報公告を行い確定
試験日:2022年10月16日(日)(予定)(∵毎年10月の第3日曜日に実施)
データベース
不動産適正取引推進機構(REITO):試験の概要、申込期日、試験までの流れ、直近3カ年の過去問、過去10年の合格基準点等、都道府県別問い合わせ先一覧
ちなみに出題方法はすべて「4肢択一式」で、4つの選択肢(以下、「肢(あし)」と読みます。)の中から「正しいもの」や「誤っているもの」など一つだけ選んで、マークシートでその肢の番号を塗りつぶします。
全50問出題(「5問免除者」は45問。)、時間は2時間です。
試験の近況
大昔は「過去問さえ勉強しておけば楽勝」「語呂合わせで覚える参考書を買うとイイよ」などと言われてきた宅建ですが、近年は
という悪循環になっております。
そう、これから宅建を勉強してみようとか、宅建に興味がある人にとってはガッカリであるこの状況、
今は「出題頻度が中~高の過去問を覚えて初めてスタートラインに立てる」のです。
以下、カンタンではありますが宅建試験の勉強法を説明していきたいと思います。
勉強法
過去問題集
過去問です。過去問の勉強法というのは、問題や答えを丸暗記するのではなく、各問題の肢が何故正解で何故間違っているのかを覚えることです。当然それが書かれていることが条件となります。
そして出題頻度が明記されているものを選びましょう(理由は後述)。
この2点が大きな条件になると思いますので、やはりネットで過去問を拾ってくるだけでは、いくら勉強しても時間の無駄遣いになるので、過去問を購入する出費は覚悟しなければならないと思います。
あとはできれば、「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限・税金・その他」の3冊に分かれている方がよく、サイズもB5版くらいなもの十分です。
これに一番適合するのは、LEC 宅地建物取引士 出る順宅建士ウォーク問 でしょうか。一度本屋さんに行き、実際手に取ってパラパラめくってみて、自分に合いそうになければすぐ側にある別会社の過去問を探してみるとよいと思います。
なお、現代では電子書籍版もあり、そっちの方が安価ではあるのですが、正解した回数とか色々書き込みを行った方が良いことが多いので、私は製本版をおすすめします。何より勉強するにあたっては、早さ・効率という点でペーパー(紙)は最強グッズです。
購入した過去問は、酷使し続けて試験前日までに鉛筆(と手垢)で真っ黒!になっているとよいですよね。
資格スクール・通信講座
残念ですが、お金をかけずに合格できるほどこの試験は甘くなくなりました。
前述のとおり、内容や受験者の高レベル化や学習環境の良化に伴い合格難度がかなり高くなっています。近年の宅建は参考書で勉強して問題集を解くだけでは難度Sです。
(たとえ何十年かかっても良いという方や、宅建より上の高難易度な資格試験合格を目指しておられる方なら、話は別です。)
やはり、資格スクールに通ったり、まともな教材付きでDVDやネットで講義してくれる通信講座を利用した方が、頭に入りやすく時間を無駄にしにくいものなのです。
ならば、できるだけ安価なスクールや講座を探したいと思うところですが、いくら安くても中身が伴ってなければお金をドブに捨てるようなものです。
結局どこのスクール・講座が良いのか
私が宅建試験に合格した2015年度(平成27年度)の時点では数社の中で、一長一短だった気がしました。LEC東京リーガルマインドさんのYouTubeにアップされているお試し講義の動画を観て、講師の水野健先生が面白おかしく講義されていたのがとても印象的で、これなら観ていて飽きないし頭に入りやすいかもと思い、同社の通信講座のお世話になることにしました。
(ちなみに私は『ウルトラ合格フルコース』を受講しました。)
LECさんの良かったところ
・前述の過去問(出る順宅建士ウォーク問)と、見やすい大きさの文字で丁寧に書かれている独自の教材をベースに講義が進められるので、過去問を使った勉強方法や重要ポイント・出題傾向がわかる。
・過去問の正解肢と誤り肢 全ての解説を読んで覚えることの重要性、過去問はすべて勉強し覚えるのではなく、やる必要がないものもあることを教えてくれる。
・コースによっては数回の全国模試があるので、本番の雰囲気慣れという面も含め知識のアウトプットも安心だった。
以下は他社さんと違う点かなと思います
⇒ 水野健先生をメインとした濃い講師陣。水野先生、そして宮嵜晋矢先生(LECとは別会社)もそうですが、他社さんにもこういう人がいるのでしょうか。とにかく水野先生は話が上手いので、いつの間にか講義に集中してしまいます。また、水野先生が担当でない講義であっても特徴のある講師ばかりなので、講義を聴けば聴くほどクセになって聴き入ってしまう。もちろん、理解もしやすかった。
で、肝心の勉強法は?
資格スクールや通信講座の講義で基礎を学んだあとは、過去問を解いていくというオーソドックスな方法がベストだと思います。頻出頻度が低い問題を除いて4~5回ずつ解いて、どうしても間違いが多かった問題の分野について、たっぷり講義を観返して再び苦手分野の過去問を解くという流れです。
LECさんでは講義中に特定箇所の問題を解くよう指示されるので、わかりやすいと思います。
おすすめできない勉強法
あと、別の問題集を買うくらいならまだ良いのですが、サブスクで音読の参考書を聴きながらとか別の通信講座を購入するとか、申し上げにくいのですが大して覚えてないうちにそのようなことをしても、ほとんど効果はありません。
量をこなしても大して覚えていないということは、そもそも自分の頭が勉強を受け付けていない可能性が高いです。
根っこから宅建の勉強が好きになったとか、もう宅建の勉強をしないと生きていけない体になったとか、そういうレベルになったらどんどん知識が頭に入っていくかもしれませんので、そのようになった時にまた考えましょう。
どうしても合格したければ、無理やりでも「講義⇔過去問」のルーティンをひたすらこなし、自身の知識としていくことをおすすめします。
例えば、「税金」の分野で「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構が取得した不動産は、不動産取得税が課されない」とか通常の宅建業務とは何ら関係のない問題を出題している問題集は、税の知識はあっても宅建試験のド素人が作っている可能性が高いので、たとえ他の老舗メーカーが出版している物より安くてもNGです。
(ちなみに「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構法(平成14年法律第161号)第18条第1号から第4号までに規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるものが」非課税となり、必ずしも全ての取得した不動産が非課税になるわけではないので誤りです(以上、地方税法より)… 課税庁である該当都道府県庁と機構以外関心があるはずもなく、こんなどうでもよい内容のものが本番で出題されるはずがないのです。)
少々高くても、老舗の資格スクールや実績のある会社が出版する問題集を購入しましょう。
まとめ
まだまだコロナ禍なので、スクール通いはおすすめできません。それよりも通学時間を節約できた分、早く帰宅して勉強する方がお得ですよね。
あと、私の記事を鵜呑みにして頂けるのであれば、今(5月初旬)から勉強を始める場合、LECさんの「ウルトラ合格フルコース」か「ウルトラ合格ライトコース」ならまだ間に合いますので、断然おすすめです。
それと正直に書きますが、LEC以外の他社の通信講座についてはハッキリ言って良いのか悪いのかわかりません。強引に各社の比較を書いてもウソがバレバレですし無責任過ぎますので、書かないことにしました。各社それぞれノウハウを蓄積しながら長年運営されていますので、悪い噂を聞く会社は特にありません。
また、もしも2,3回不合格だった場合は、その通信講座が出題の傾向を考えて講義をしているか確認した方がいいかもしれませんけど、長年生き残ってきた会社は出題傾向など当たり前に考えてますので、できればもう少し同じ会社の講座を受けてみるか、違う会社の通信教育など受けずに、ただひたすら過去問を繰り返し解く勉強法だけに切り替えてみる方がよいと思います。
ほとんどの方が不動産関係のお仕事をされていると思います。日常の激務をこなしながらの勉強は大変だと思いますが、心を折らずに合格までたどり着いて頂くことを祈っております。
記事を参考にされる場合は、必ず弊サイトのプライバシーポリシーを参照し 理解頂けるようお願いいたします。